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続・フェンスの話

そして我が家の塀の工事が始まりました。頼んでいる業者さんは元はデイケア宅からの紹介でしたが、我が家のデッキを建ててくれたり地下をコンクリートむき出しの状態から部屋にしてもらったり・・・と仕事ぶりは既におなじみの人なので安心して任せることができます。

その業者さんが我が家の前に止めたトラックの横であむのスクールバスを待っているとデイケアおばさんが出てきました。

「もう始めたのね」・・・というので「私達の留守中にどんないちゃもんをつける手紙が舞い込むかわからないし、それで勝手に何かをされたら怖いし・・・」というと「やりかねないかも、あの会社なら。ウチも結局折れることにしたのよ」と意外なことを言いました。「ウチは最後の最後まであきらめずに戦う」といっていたのは先週のことなのに?と思っていたら、びっくりする話をされました。

我が家の場合、最初から「対話路線」で管理会社と連絡を取っていたためあちらが何か提出を求めてくれば必ず提出し、期限を決められればそれに間に合うように返事をしてきました。一方、デイケア宅は始めから「強硬路線」で、自分達の権利を守る為にあちらがどんなことを言ってきても決して従わない・・・という方針でここまで頑張ってきました。実際、塀を守る為に裁判を起こすことになった場合は既に「あちらのペース」で話を進めている我々には恐らく勝ち目はなく、最初から戦う姿勢を貫いたデイケア宅には勝つ見込みがあるであろう・・・というのが弁護士さんの話ではあったのですが・・・・

とまぁ、その強硬路線のためなのでしょう、管理会社はデイケア宅には「塀の高さを変えないのならばこれから罰金を科す」と言ってきていたわけです(同じ「違法」の塀を持つ我が家にはそんな話は一度もありませんでしたが)。当然、彼らは従う気持ちはなかったわけですが、先週またその罰金についての手紙が送られてきたそうなのですがその内容を見て、折れざるを得なくなった・・・と言うのです。

手紙にはこう書いてありました。「以前からそちらに通告している罰金を11月から徴収し始めます。その際、実際の徴収を行うのは我が管理会社ではなく徴収会社へ委託します」とありました。

この「徴収会社」が問題なのです。これはコレクティングエージェンシーを呼ばれて、いわゆる「不払いの相手」を専門に借金を取り立てる会社・・・とでも言いましょうか、彼らに一度でもお世話になってしまうとブラックリストに名前が載り、この先新しいクレジットカードを作ることも、ローンを組むことも、分割払いにすることも、すべてできなくなるのです。日本で問題になっている病院の治療費の未払いなどもこちらでは一定の期限が過ぎると取立ては徴収会社へ委託されます。とにかく、「まじめに」生活している人にとっては縁のない、また間違っても縁をもちたくない会社なのです。

塀を守る為・・・・とはいえ、そこでブラックリストに名前が載せられるということになればたまったものではありません。たとえお金を払うにしても徴収会社に払うわけですからブラックリストに名前が載ることには変わりないのです。

こうなるとデイケア宅ももうどうしようもありません。デイケアおばさんの義弟が器用な人で、そうした大工仕事ならやってくれるということなので来週にも彼らの塀も1.2mになる・・・という話です。


私達が裁判を起こしたい理由・・・それには損害賠償とかそういうことよりも「これから」のことに関して自分達の権利を主張して守る土台が必要になってきたからです。


塀のことから始まったこの管理会社対住民の問題ですが、最近ではまるで重箱の隅をつつくような管理会社からの指摘が増えてきます。先週、だっぢーは我が家の「裏」庭の真ん中に桜の木2本と、前庭にトチノキ一本が許可なく植えられているので申請をするように・・・というメールを受け取ったそうです。

裏庭の桜・・・って覚えておられますか??裏庭のど真ん中に母と私で植えたジャパニーズビートルの攻撃にも何とか耐えて頑張っている高さ1.5mほどの細い桜の木、2本のことです。散る葉が隣人の迷惑になるようなことも、生い茂る葉でどちらかの日照権を侵害するようなことも「全く」ない、あの小さな裏庭のど真ん中にあるあの木です。前庭のトチノキなんてまだ30センチあるかどうか・・・の小さな小さな木です。植えてあるのに気づかない人のほうが多い、そんな木です。

んなものにまで許可がいるんかいな?????

以前お話したと思いますが、ゴミを入れる大きな入れ物は外には置かないこと・・・というのもありました。あれに関しても「罰金を科す」ということを言い始めているらしいです。

木を植える、ゴミ箱の置き場所・・・そんなことまで規約に書いてあるのか・・・というとこの会社によれば「すべて「外観に影響を与えるもの」であるので、規約に沿って我々はチェックをしている」というのです。

きっとそのうちに「芝の長さは何センチ」とか「雑草は週に一度は抜くこと」とか、色々始まっても全く不思議ではない状況だと思いませんか?


なのでウチとしては、前の管理会社には「最初から1.2mの塀を建てていたならこのお値段」というのと実際に我が家が塀を1.2mにするまでに掛かった費用との差額を求め、今の管理会社・・・というかこの自治体に関して、「以前の管理会社の元に、問題がないとされて植えたものや建てたものに関しては、この先どんな管理会社がどんな風に規約を読み取ろうともそれらのものは違反には当たらない」という権利を認めてもらおうというものなんです。

きっと裁判の費用や弁護士の費用などにかかるお金のほうが多くなるでしょうが、管理会社が変わるたびに既によしとされているものまでいちゃもんをつけられ、やり直したり取り壊したり・・・なんてことが続くとすればキリがありませんので。


・・・と私としては正論を述べているつもりではありますが、弁護士さんに相談した場合にこの住宅地に関して規約とその管理会社の力が住民の力よりも絶対である・・・と言うようなことを言われた場合、これからもこうした信じられないようないちゃもんの嵐と一緒に生活をしていかなければなりません。聞くところによれば、最近のいわゆる「新興住宅地」ではこんな感じの管理体制は当たり前のようになっているようで、我が家のところよりももっと細かく色々と指定されているところもあるそうです。

すべてが「自由の国」アメリカ・・・・ではないのです。自由と権利は「勝ち取らないと」手に入らないのです!!!
by kamenikki | 2008-11-11 11:55